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脂漏性皮膚炎とは

脂漏性皮膚炎とは

皮膚では皮脂腺から毛孔を通じて皮脂が分泌されていますが、この分泌が多くなった状態を脂漏と言います。脂漏を基盤として、紫外線やカビ(真菌)などによって皮脂が脂肪酸に分解され、炎症を引き起こすことがあります。これが脂漏性皮膚炎です。
また、脂漏性皮膚炎を発症・悪化させるものとしてマラセチア菌という真菌性常在菌が関与していることが報告されています。


● 脂漏性皮膚炎のできやすい場所は?

脂漏性皮膚炎のできやすい場所は、頭や顔などの皮脂分泌の多い場所(脂漏部位)や肩、胸、上半身、腋の下などの皮膚が擦れやすい場所です。

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● 脂漏性皮膚炎の原因は?

脂漏性皮膚炎の原因についてはわかっていないこともたくさんありますが、皮脂分泌の増加、皮脂成分の異常、常在菌であるマラセチア菌の増殖、ビタミンの不足、ストレスなどが考えられます。自然に治ることが多い乳児の脂漏性皮膚炎に比べて、 青年期以後に発症すると再発を繰り返し、治るまでに時間がかかることもあります。
何よりも根気よく治療を続けることが大切です。


● 治療法

治療指針としては、炎症を抑えるためのステロイド外用薬と、マラセチアの増殖を抑えるための抗真菌薬が基本となります。それに加え、かゆみの強い場合は抗ヒスタミン剤(内服)を適宜使用していきます。また、皮脂を減少させる効果が期待されるビタミン剤を内服する場合もあります。


● 日常生活のケア

  • ・ 日常生活の見直しも重要です。脂漏性皮膚炎は、生活習慣の改善で、かなり予防できる疾患なのです。まず適切な洗顔(基本は朝晩の1日2回)、洗髪(基本は毎日)によって脂漏部位を清潔に保つことが発症の予防や症状の改善につながります。
  • ・ また、最近はマラセチアなどのカビに効くミコナゾール硝酸塩(抗真菌剤)が含まれたシャンプーや石鹸も薬局で市販されていますので、毎日の使用により予防効果が期待できます。
  • ・ 食生活にも注意が必要です。ビタミンB群を多く含む食品(レバー、しじみ、牛乳、卵、 ほうれん草、トマト、キャベツ、シイタケなど)を積極的にとるようにして、皮脂分泌を高めたり、 皮膚に刺激をもたらす、脂肪、糖分、コーヒー、アルコール、香辛料などはとりすぎないように注意します。
  • ・ ストレス、過労、睡眠不足なども増悪因子となるので、規則正しい生活を心掛けましょう。