頭ジラミ
シラミは生活環境の整備とともに日本から姿を消したと思われていましたが、再び各地で繁殖しはじめています。シラミは清潔にしていても知らない間に感染し、いったんつくとなかなか取れません。子供(幼児や低学年児童)は、頭をくっつけあったり、触りあったりするので感染する機会も多いのです。タオル・帽子・枕などを介して家族に感染することもあります。見つけた場合は、家族で駆除を心がけましょう。
● 感染しやすい経路
- ① タオルやロッカーの共有
- ② 使用している布団や枕
- ③ 頭の接近・接触
● 疑わしい徴候
- ① 子供がやたらと頭をかく(激しいかゆみ)
- ② 髪の毛にポツポツ白いものがあり手で払っても取れない
- ③ 洗髪時、頭髪に何か動くものが見える
● 頭ジラミの特徴
- ● 大きさは2~4ミリで灰色の虫
- ● もっぱら頭髪について衣服には移らない
- ● 高温・多湿な環境が苦手
- ● 秋~冬にかけて最も活発になる
- ● 頭髪の分け目、中心部、耳の後ろにつきやすい
- ● フケと違って、手で払っても取れない
一口メモ
頭ジラミの成虫は3ミリほどの小さいもので、動きは素早くなかなかつかまりません。産卵期間は1ヶ月ほど。1日に3~9個の卵を産み、全部で100個ほどになります。卵は約7日で幼虫になり血を吸い始めますが、この時がかゆいのです。幼虫は脱皮を繰り返して成虫になっていきます。卵は0.3×0.5ミリほどの楕円形でセメントのようなもので髪に固くついているため簡単にはとれません。移動はもっぱら髪から髪への直接接触によっておきます。このため、集団生活をしている幼児にもっとも発生しやすいようです。
● 発生したら ~ご家庭では~
- ● 2週間、毎日洗髪する
- ● 髪を短くする
- ● 目の細かいクシ(すきぐし)でよく髪をすく
- ● 卵は1個ずつ丁寧に取り除く
- ● 枕カバー、シーツ、タオル、下着を毎日取り替えてきれいに洗う。シラミのいない人のものと一緒にしない
- ● 布団はできるだけ日光に当てよくたたく
- ● 市販でシラミを駆除するものがあります(スミスリン・パウダー、シャンプー)卵には効果がありませんので、3日に1回、3~4回続けて使ってください。
※ 心配な場合は皮膚科へご相談ください。