ニキビ(尋常性ざそう)とは
脂漏部位(皮脂が多い部分)に発症する皮膚疾患で、顔面、背中、前胸部によくできます。
10代に多いですが、30-40代以降も幅広い年代で発症します。
9割の人がかかる身近な疾患ですが、それゆえに病院を受診するという認識が少ないかもしれません。
軽症のニキビは通常綺麗に直りますが、繰り返しできる、大きいニキビができるようになる、など症状が悪化してくると、痕として残るようになります。ニキビ痕の治療はより難しくなり、また顔など目立つ部分
でのニキビ・ニキビ痕は精神的なストレスの原因にもなります。
日本のニキビ治療は10年前と比べると飛躍的に進歩し、治療薬の選択肢が増えました。
ニキビ痕の予防のために早めに適切な治療を開始することが重要です。
主な原因
1 毛穴のつまり
皮膚の生まれ変わりが正常でなくなり、毛穴の出口を塞ぐ
2 皮脂分泌の増加
様々な要因で、皮脂分泌が盛んになります。
3 ニキビ菌の増殖
つまった毛穴の中で、皮脂を好む菌が増える。
この他にも、物理的刺激やストレス、女性では化粧やホルモンバランスなど、様々な要因が絡んで発症します。
治療法
原因1に対しては、、、
皮膚の生まれ変わりを正常にする塗り薬を塗ります。
原因2に対しては、、、
ビタミン剤や漢方薬を併用することもあります。
原因3に対しては、、、
赤く腫れたり膿んだりするニキビには、抗菌薬で炎症を抑えます。
この他、薬による治療だけでなく、特に20~40代でできる大人のニキビでは、洗顔やスキンケア・メイクなど普段のお手入れで気をつけるべき点が非常に多
いのもこの疾患の特徴です。
人によっては適切な洗顔や化粧品の選択だけで、症状が軽くなる例もあります。
しかし身近な疾患であるがゆえに、お手入れに関しての情報が氾濫していて、何が正しくて自分に合っているかを見つけるのが難しくなっています。
10代の患者さんはもちろん、繰り返しできる大人のニキビでお悩みの方もぜひ一度受診をお勧めします。