くびの腫れ
一言で『くびが腫れた』といっても、その原因は様々です。
顎の下が腫れるような病気もあれば、鎖骨の上が腫れるような病気、はたまた喉仏けのあたりが腫れる病気まであります。
くびが腫れた時に最も大事なのは、「どこが腫れているのか」を知るということです。
・くびのリンパ節が腫れている場合
くびにはリンパ節という、体の中に入ったウイルスや細菌と戦う細胞の基地があります。首から上の部分に炎症が起こると、これらのリンパ節に細胞が集まって戦いを始めるため、くびが腫れるようになります。
また、がんなどの悪性腫瘍の細胞が、くびのリンパ節で増えて腫れる場合もごく稀にあります。
・唾液腺が腫れている場合
あごの周りにはつばを作る唾液腺があります。ここに口の中から菌が入ったり、唾を出す管に石状のものが固まってしまったりすることがあります。その場合、唾液腺と呼ばれるあごの下の部分や耳の前の部分が大きく腫れます。
・甲状腺が腫れている場合
喉にある空気の通り道(気管)の前には蝶のような形をした甲状腺があります。甲状腺は体を元気にするホルモンを作っている器官なのですが、こちらも炎症や腫瘍により大きくなってくることがあります。
どの部位が、何の原因で腫れているかによって様々な病気が考えられます。治療を行うことで時間とともに腫れが引いてくる場合が多いのですが、中には治りにくい病気が紛れていることもありますので、注意が必要です。