耳のつまった感じ(閉塞感)が取れない方へ
耳の詰まった感じのことを「耳閉塞感(耳閉塞感)または耳閉感(じへいかん)」と言いますが、それはどのようなときに出るのでしょうか。
耳の詰まる原因・病気は様々あり、鼓膜の外側から神経まで広い範囲が原因になることもあります。なかでも、耳閉塞感と一緒に聞こえが悪くなっていないかが特に大事になります。
①耳の聞こえが一緒に悪くなっている場合
耳が詰まるとき、聴力も一緒に低下しているケースが多いです。鼓膜が動かなかったり、内耳や神経が傷んでいたりする場合、耳詰まり感の方が聴力低下よりもはっきりとすることがあるためです。
中には「みみあか」のように耳栓になってしまって耳詰まり感が出る場合もありますが、いずれにせよ耳の診察・清掃の後、聴力検査や鼓膜の動きの検査を行って原因を調べると良いでしょう。
特に突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)や急性感音難聴(きゅうせいかんおんなんちょう)をきたしている場合、症状の程度が弱いと耳閉感のみ訴えてこられるケースが多いです。自覚症状はなくても聴力低下をきたしていることもあるので注意が必要です。これらの病気は症状が固定してしまうのですぐに治療しなければなりません。
②耳詰まり感だけの場合
聴力が一緒に低下していない場合、耳管機能低下(じかんきのうていか)などが疑わしくなります。
耳管というのは、鼻と耳をつなぐ管のことです。トンネルに入ったときに耳がツーンと詰まった感じがしたことはありませんか?これは気圧の変化で耳管の通りが悪くなったため起こります。多くの方は「耳抜き」を行うことで改善しますが、それが何らかの原因で生じている場合、うまく耳抜きが行えず耳詰まり感が続くことになります。
また、耳管は開きすぎていても耳の詰まり感が出ることも知られています。
耳の詰まりは聴力と密接にかかわっています。聴力低下のサインだったりもしますので、忙しいからと放置せず、症状が固定する前に早めに耳鼻咽喉科で聴力を確認しましょう。