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熱性けいれん

熱性けいれん

子どものけいれんの中で最も多いものが熱性けいれんです。生後半年くらいから5~6歳までの子どもに起きやすく、全体の8%の子どもが起こすと言われています。もし、その場面に遭遇した場合とてもびっくりするでしょうが、できるだけ慌てずに対処するよう心がけてください。


●熱性けいれんとは

子どもが急に高熱を出した時にけいれんを起こすことがあります。そのうち多くは全身のけいれんで、数分程度で自然とおさまりますが、1回のけいれんが長いと、脳への障害が心配になるため入院することがあります。一時的に意識を失うだけのけいれんもあります。

以下の場合は、すぐに受診しましょう。

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  • 初回発作
  • 発作が10分以上続く場合
  • 短い間隔で繰り返し発作が起こり、この間意識障害が続くとき
  • 身体の一部の発作があるとき
  • けいれんの前後に頭痛や嘔吐、意識障害を伴う場合
  • けいれんが左右非対称な場合
  • けいれん後に麻痺が見られる場合

●熱性けいれん以外の疑い

高熱で起きた発作が短時間で、全身性のもので頻度が少ない場合は比較的「性質の良い熱性けいれん」です。5~6歳を過ぎれば自然に起きなくなってくる場合が多いです。ただし、上記に当てはまらない場合は「てんかん」の疑いもありますので、専門の医師に診てもらってください。 また、時には脳炎や髄膜炎など、熱以外の原因でけいれんを起こしている時もあります。けいれんが止まらない時や、嘔吐を繰り返しているなど、具合が悪い時は病院を受診してください。


●けいれんが起きた時の対処

かなり長く感じるかもしれませんが、通常、けいれんは数分で止まります。

口の中に何もないことを確認しましょう。舌をかむことはありませんので、口の中に指やおしぼり等を入れないでください。逆に、呼吸困難になってしまうことがあります。大声で呼びかけたり体をゆすったりせず、そっとしてあげるのが一番です。

衣服をゆるめ、体を横にして寝かせてください。ピンなど危ないものがある時は取り外してください。

吐きそうな仕草があれば、体ごと横を向かせ、吐いたものがのどに詰まらないようにしてください。

時刻を確認し、何分くらい続いているか、どんなけいれんの仕方をしているか見て確かめていてください。診察の時にその時の様子や経過等を伝えるためです。


※30分以上けいれんが止まらない場合は「けいれん重積」といい、緊急な対処が必要です。およそ10分以上待ってもけいれんが止まらない時には、救急車を呼んでください。


●けいれんの予防

けいれんを予防する坐薬があります。過去2回以上熱性けいれんを起こしたことがあるのであれば、使用することがあります。一般的な用法としては、37.5度以上の発熱時に1回使用し、8時間後に発熱が持続していれば再度同量を追加して使用するものです。早めに使うことで、けいれんの発作をかなりの確率で予防できます。医師と相談してみましょう。